この「優待くらし」アプリを作り始めて、ずっと思っていたことがある。
みんなの生活に役立つには、どうなるのが一番いいんだろう。そして、自分が心を保ちながら続けてゆくためにはどう取り組んでゆくのがいいんだろう。
「何か楽しいと思うことをされると良いですよ」という医師からの一言から始まったこのアプリ開発だったけれど、どうせ作るなら、やっぱり株主優待を楽しみにしている人達にも使ってもらえるようになりたいけれど、果たしてニーズはあるんだろうか。
そんな考えがずっと心にあったので、前職で知り合った人達と会う際には「ちゃんと生きてるよ。今はこんなの作って遊んでるんだ」と、iPhoneに入れたアプリを見せるようにしていた。
すると、株主優待に興味のない人も「これは面白いね」と言ってくれたり、「まぁいいんじゃないの」というリアクションをしてくれる人が多かった。
俺の心配をしてくれている優しい人達なので、ネガティブなことは言わないようにしてくれていたんだろうけれど、「こんなの面白くない」という完全否定されることはなかったので、もしかすると必要と思ってくれる人がいるかもしれないと思わせてくれたのも、開発を続けられる原動力になった。
薬が効いているはずなのに、全く起きられない日もあったりして、なかなか進まない日もあったけれど、少しずつだけれどコードが成長しているという実感が、自分を少しずつ前に進ませてくれた。
アプリ開発だけをする日々になり、家から出ない日が続き、気がつけば12月に入っていた。
11月末から、少しずつ企業から株主優待が届き始めたていたけれど、手つかずで貯めていたのを思い出し、封筒から取り出して優待を財布に入れようとしたとき、11月末が期限の優待券が続々と発掘されれるという大失態が発覚!これは期限切れを通知をする必要がある!と早速プログラムに取り入れた。
友達からも「その機能だけ欲しい人いるんじゃない?」といわれたので、じゃ、その機能だけを使うことができるプランもあった方がいいよね、ということでサブスクリプションが追加されることになった。(Ver.1.2にて廃止され、今は全部入りのプレミアムプランだけになっています)
通知機能も実装できたし、いよいよリリース直前の細かなチェック!という段階で、前職の人にアプリを見せたときに言われていた「地図上に均等に数字が並ぶのが気持ち悪い」というのがふと頭をよぎった。
確かに、画面を分割して、その範囲にあるお店をまとめているから、どうしても均一に並んでしまうことに自分でも違和感はあったんだけれど仕方ない、と思考を止めていた。そんななか、アプリに入れるお店のデータの調整をしていると「駅ビルや駅周辺には、やっぱりたくさんのお店があるな」ということに気がついた。「もしかすると、駅周辺からお店をまとめていき、その周辺に波及させることで、自然な並びになるのでは?」というアイデアが浮かんだので、早速プログラムに取り込んでみたら、思った以上に綺麗に数字がバラけて表示されるようになった。
リリースしようと思っていた最後の最後に天使が微笑んでくれた奇跡。ここまでやってきた事のご褒美としてありがたく頂戴をした。
そして、そこから5日間で、これも欲しいあれも欲しいと、ラストの実装ラッシュが来たけれど、なんとか12月8日にApp Store に申請することができた。
申請の安心感からか、そこから2日間はベッドから起き上がることができないほどの疲労感に襲われたのと、前歯がとれたというハプニングが起きた。
天使の前髪と前歯は、交換に値する対価だったのだろうか・・・